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蒸機の輪舞
<あらすじ>
明治43(1910)年12月19日。代々木練兵場で行われた、日本初の本格的な飛行機のデモフライトを見に来ていた、自転車整備工見習の新見春吉(にいみ・しゅんきち)は、そこでとある老人と知り合う。
老人は春吉の下宿に転がり込むが、その夜何者かの襲撃を受け、二人は財閥令嬢の石崎綾華を巻き込んで、逃避生活を余儀なくされる。
襲われた原因は、老人にあった。その老人こそは、江戸の大天才、平賀源内その人だったのだ。
源内は長寿の秘法によって生き続けていたが、その噂を聞きつけた遠くヨーロッパの秘密結社が、その秘法を手にせんと付け狙っているのだった。
そんな中、綾華が拉致された。
春吉は、源内が発明した数々のメカを動員して、綾華救出に向かうのだった。
<はじめに書く「あとがき」>
一言でいえば「スチームパンク」に分類されると思いますが、少なくともパンクではないですね。「アンチ既成の価値観」ではないですから。
明治時代は、個人的には機械文明と江戸期の闇が混在するイメージが強くて、いろいろ調べてみると結構面白い時代だったようです。
特に末期になると、作中にも出てくる飛行機や自動車、鉄道に電信電話というインフラが、単にあるというだけでなく、実用品としてかなり日常生活に入り込んできていて、(量はともかく質の点では)現代とそう違わないような気がしています。
ただし作中では、自動車で箱根まで行くことになっていますが、これは苦しいかもしれません。一応、ガソリンは街道沿いにある民家(社員の実家など)と契約して、備蓄させていた物を使ったという設定になってはいるので、ガス欠の心配はないとしても、たぶん途中でオーバーヒートするか車軸が折れるかして、たどり着けないでしょう(笑)。
平賀源内に着目するようになったのは、昔NHKテレビで「天下御免」っていうドラマを見てからです。エンディングが、獄死したと見せかけて実は気球で西洋に渡った、というようなものだった(かなりうろ覚え)ので、これの影響はかなりあります。
(2000/11/25改訂)
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