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新世紀エヴァンゲリオン
蘊蓄コーナー
本ホームページに使用した「新世紀エヴァンゲリオン」の画像は(株)ガイナックスにより掲載許諾を受けたものです。配布や再掲載は禁止されています。
(c)GAINAX/ProjectEVA,TXV,NAS
ここは、エヴァに関する私なりの考えをまとめたコーナーです。(といっても、最近は「postエヴァ」に関心が移りつつありますが…)
めぼしいところは既に、Nifty SGAINAXフォーラム 邪推委員会 会議室(最近はアクセスしていないので、フォーラム自体が存在しているのかも含め、どうなっているかは不明です。)で発表済みなので、ここでは発言前にボツになったもの、タイミングを逸してアップし損なったもの、最近の雑感、および出来事の発生日を推定したカレンダー等についてまとめてみました。
- ゴジラ-1.0 (2024/07/27)
- エヴァ・Q/シン (2023/09/16)
- シン・ゴジラ (2017/07/15)
- エヴァに登場する実在兵器・補足について (2014/05/31)
- 最近のアニメ(2013年11月編) (2013/11/09)
- 最近のアニメ(2013年03月編) (2013/04/06)
- 最近のアニメ(2012年06月編・補足その2) (2012/07/07)
- 最近のアニメ(2012年06月編・補足) (2012/06/30)
- 最近のアニメ(2012年06月編) (2012/06/16)
- 最近のアニメ(2011年12月編) (2012/01/01)
- エヴァ・破 (2011/09/10)
- 最近のアニメ(2011年08月編) (2011/08/20)
- 涼宮ハルヒの消失 (2011/05/14)
- 最近のアニメ(2011年05月編) (2011/05/07)
- 過去の蘊蓄('10〜'08)
- 過去の蘊蓄('07〜'06)
- 過去の蘊蓄('05〜'04)
- 過去の蘊蓄('03〜'00)
- 過去の蘊蓄('99〜'97)
- エヴァ世界の出来事カレンダー (97/09/13)
- エヴァ世界・年表 (98/07/04)
- エヴァに登場する実在兵器 (97/05/10)(2010/10/24改訂)
- エヴァの謎に関する一考察 (97/10/18)
ゴジラ-1.0
う〜む、珍しく1年以内だ…
は、さておき…、WOWOWで、ゴジラ-1.0、見ました。以下、順不同の雑感など。
WOWOWでは、-1.0放送に併せ、旧作をオンデマンド配信している(注:執筆時)のですが、やはり初期作はいいですね。
- 13mmか
モデルは「九三式十三粍機銃」か。米軍では.50口径に相当し、M2やM82辺りが該当することも考慮に入れると、もう少し大きい気もするが、その上となると艦船用では25mmになる?ので、そこまではないか。- 震電か
個人的には「桜花」や「剣(藤花)」といった、特攻を意識して作られた機体を使った方が、よりシンボリックになったようにも思えるが、これらを2時間枠で使いこなすのは確かに難しいかも。
爆弾の搭載については、重心位置が移動しないか疑問もあったが、橘の説明をよく聞くと辻褄は合っているようで、この辺りはマニアの面目躍如か。- 信濃か?
東洋バルーンが装置の調整を艦上で行う、というくだりは、航空母艦「信濃」のエピソードを彷彿とさせる。
(信濃は横須賀で進水後、艤装のために呉に回航される途上で撃沈されるが、その航行中にも内部の工事が行われていた。)- VFX
VFXはつまるところ、アルゴリズムが出来を決めているので、その巧拙は掛けたコスト(のみ)に比例する、と理解している。なので、アカデミーがどこを評価したのか、よく分からなかった。(自分には、何を見ても同質に見える。)- ワイルドカード
事態収拾要員のことを、個人的にワイルドカード・キャラクターと呼んでいる。(例えば、面堂終太郎、鈴木園子、etc)
本作では、野田が(前述のキャラとは役割が異なり、)経緯の端折り役として機能している。
2時間枠なので、やむを得ない措置かもしれないが、シン・ゴジラには相当する人物がなく、それでいてスムースに進行していく様は、脚本家の力量か。- 過去のゴジラ作品との連関性
本作は一作目より前ではあるが、全くのオリジナルという訳でもない。初上陸のシーケンスは一作目そのものだし、冒頭の大戸島のシーンはラゴス島を想起させる。WOWOWの字幕放送には「呉爾羅」の表記もあった。熱線放射前に背びれがかちゃかちゃ動くのは、どこかで見た気もしないではなかったが、オリジナルのようだ。
なお、ゴジラを「戦争で命を失った人々の怨念」とする「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」との連関を指摘する声もあるが、(後述する通り)自分はちょっと違う考え。- 過去の他作品との連関性
第1部隊は、(毎度のことで恐縮だが)戦艦イリノイ、ケンタッキー?
クライマックスについては、オールドファンなら「東京氷河期」がオーバーラップするかもしれない。- 空想特撮映画ではなくインディビデュアル・ストーリー
シン・ゴジラが日本政府を(それも、官僚組織を中心に)描いていたのに対し、本作は完全に個人の物語。
ただ、個人を描くには、動機や背景への言及が不可欠で、2時間は短すぎる。実際、(観客の想像に委ねる範囲を超えて?)描ききれていない印象(注1)。それでもやるなら、12時間程度のTV or 配信シリーズの方が相応しい気が。注1)敷島が特攻を忌避する理由(母の手紙だけでは説明がつかない)だったり、典子はコソ泥として登場し、その後の行動もしたたかさを感じさせるが、その源泉が環境なのか資質なのか分からず、感情移入しにくいとか、明子の件も典子の自己申告のみだし、吹き飛ばされて行方不明になったら、近隣の病院/救護所を片っ端から探すだろうに、なぜか葬儀後になってしまったり、等々。- ゴジラは何のメタファーか?
シン・ゴジラでは、災害(私見)だったが、本作は(これも、云うまでもなく全くの私見であるが)どう考えても、アメリカ。
戦後の日本に対し、優越的立場をいいことに一方的に無理難題(注2)を吹きかけてくる彼の国に、無力な政府(実際、政府は存在しないかのように、全く描かれていない。)に代わり、登場するのが民間人、それも現場末端の個々人が「知恵と勇気」で立ち向かう、という解釈が自分には一番しっくりくる。
注2)機雷の処理を自らはやりたくないがために、解体した日本海軍を海上自衛隊(の前身)として復活させたのは実話だし、脱線するが、脱脂粉乳の話も巷間伝えられているような美談ではない、という説も。砲身を外された駆逐艦は、民生品製造企業(牽引に参加する中小の舟艇は「ケイレツ」か)であり、それらは砲をぶっ放すより、より効果的にアメリカ本土を侵蝕していく、というその後の日米史を暗示している。
ゴジラの攻撃方法も、内部から自壊するのを待つという、いかにも東洋的手法が採られるが、それだけでは仕留めきれないところが限界(日米半導体摩擦での敗北)、ということか。
そう考えると、-1.0がアメリカで高評価、というのは自分には悪い冗談にしか思えない…。- おまけ
自分的には、砲身のみ外した艦の異様さは尋常ではない。ある種の不気味の谷か。そこに気付いた監督/スタッフはさすがである。
ゴジラ括りなので、サンダ対ガイラ、キングコングの逆襲、緯度0大作戦、他が対象外なのは残念なところではありますが。
(2024/07/27)
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エヴァ・Q/シン
う〜む、6年!ぶりの書き込みか…
は、さておき…、WOWOWで、エヴァ・Q/シン、見ました。いつもなら雑感を認める処ですが、今回は一点のみで。
(エンドレスエイト〜時間礁化に辟易としている、、訳ではなく、この夏のクソ暑さが集中力を妨げている、ことにしておこう。)
改めて思ったのは、劇場版再展開にあたっては、スターウォーズに倣って(別に倣わなくてもいいが)、3世代の物語にシフトする手もあったのではないかなぁ…、ってことです。
(シンでは次世代が出てきてはいるが、あくまで本編世界の延長という位置付けに思えるし、そもそもシンジ達の子供ではないし。)
まぁ、今からでも遅くはない気もしますが😓。
最後は繰り返しになりますが、庵野さんには是非「日本沈没その後」を、希望しておきます😆。
(「VOYAGER〜日付のない墓標」は、小松左京作品繋がりという点からも、こちらの方がふさわしい気がするし。)
(2023/09/16)
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シン・ゴジラ
う〜む、3年ぶりの書き込みか…
は、さておき…、WOWOWで、シン・ゴジラ、見ました。以下、順不同の雑感など。
ふと、庵野さんが本当にやりたかったのは「日本沈没」なのかなぁ、と思ってみたりもしました。
- 出オチかよ
確かバーサスものではなかったよなぁ、と思ったら、第二形態ですか。
形態の変化は生物進化をなぞらえているそうだが、それなら「個体発生は系統発生を繰り返す」仮説をベースに、もっと明確に「魚類>両生類>哺乳類型爬虫類>恐竜(今ココ)」を示した上に、鳥類(恐竜の子孫説がほぼ定着)を示唆した方が自然なのかなぁ、という気も。- 巨神兵かよ
巨神兵との関連は主に尻尾のアレについて語られているようだが、やはりビームだよなぁ…。
というか、ゴジラのビームって、アセチレンバーナー?
- 「以下中略」
本作での最大の発明かもしれない。もし今後、「怪獣アクションを作りたいが、このご時世、政治を描かない訳にはいかない」という要請があれば、これで解決。- 「フランスだけじゃない。世界中に共有させた」
ゴジラの常温核融合(?)は、新たな国際紛争の火種になることが作中でも示唆されたが、ラストで矢口が対策済であることを明らかにする。曰く「全てオープンにした」。
矢口は、ゴジラのサンプルを民間に回せと指示した際も、尾頭さんが渋ると「いいんだ」と自信たっぷりに対応していたことからも、「情報は秘匿することで価値が生じ、結果、争いの火種となる」ことが分かっているなぁ、と。
- 「絶対防衛ライン」
リアルと評されている自衛隊に、本当にそういう用語があるのかググってみたが、はっきりしなかった。
エヴァやガメラ2でも(多少表現が異なるが)使われているので、庵野/樋口用語なのだろうか。
- クライマックスが
自衛隊や米軍の「新兵器」で決着がつくのでなく、民間企業の分析/製造、特殊建機(実体は民間用車両)、列車爆弾(注)、ビル爆弾(っていうのか)、というところはさすが。
注)これは鳥肌モノ。状況終了時、歓声やハイタッチではなく、無言なのが日本式?
新幹線の方は、キングス弁を抜かれて第6使徒に突撃した戦艦イリノイ、ケンタッキーがオーバーラップした。
在来線爆弾の編成数は(ヤマタノオロチになぞらえて)8つかと思ったのだが、もう少し多いかも。
- 尻尾の先端は…
ジオフロント最深部のアダム(リリス)を彷彿とさせる。敢えて、それが何なのか明言しないところも踏襲か。- モブシーンでの笑顔対策?
という訳でもないのだろうが、マスクをしている人が多かった。
ちなみに冒頭、トンネルからの脱出用滑り台での避難シーンで、女性がキャッキャやってたのは、確信犯か。- 過去のゴジラ作品との連関性
二作目以降は「(少なくとも一作目の)続編」と位置付けられていたように思うが、本作は「一作目が存在しない世界」のようだ。
内容的には、政治を基軸に置いたこともあって、ゴジラ84(と次作のvsビオランテ)のリメイク、と取れないこともないかも。
- 過去の他作品との連関性
キーとなる人物が冒頭自殺とか、カヨコ・アン・パタースンは香貫花・クランシーか?とか、警察庁刑事局長が松井刑事と重なるとか、4億5千万年の罠とか、意外?とパトレーバーとの共通点があるのかも。
ゴジラの細胞膜は、空中元素固定装置?(ちょっと違うか)
- 空想特撮映画ではなくポリティカル・フィクション
ゴジラ84に比べ、「手続き」のリアリティは増していると思うが、「意思決定」のリアリティはさほど変化していないように思える。
個人的には「突入せよ! あさま山荘事件」で描かれた、「誰を何と呼ぶか?」を延々議論するシーンが欲しかった。
(工夫すれば1分以内で収まると思う。)
- 脚本は庵野さん一人?
どうも釈然としないので、調べてみたら以下がヒット。
『シン・ゴジラ』脚本から見えた“もう一つの物語” 『ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ』徹底考察|Real Sound|リアルサウンド 映画部
自分は伊藤和典さんが噛んでるかと思ったのだが。- 随所にエヴァでお馴染みの音楽が
と思ったら鷺巣詩郎さん。
リズムセクションだけで、メロディがないのは、著作権絡み?- 最後に、総評
総じて「リアル」という評価が高いが、自分にはどこがリアルなのか、よく分からなかった。
政府や自衛隊の有りようについては専門家からも高く評価されているようだし、ゴジラの倒し方も地に足がついているので、確かにディティールはそうなのかもしれない。
が、「リアルなディティールを重ねればリアリティが得られるのか」というと、そうでもない気がする。
また、CGの出来は確かに素晴らしいが、やはりミニチュアには叶わない、というのが個人的感想。
円谷東宝特撮って、画面から「なにものか」が立ち昇る独特の雰囲気があって、他に代わるものはない。本来、ゴジラはこの上ないフェイクであり、そこにリアルを、というと、(赤坂が「生物であり、自然災害と違う」と言明している点が逆説的とも言えるが)ゴジラを「得体の知れない生物」ではなく「被害の見積もりが可能な災害」と位置付けるしかなくなる。
(結局、ここで書いたことは叶わなかったようだ。)
とは言え、一部質感(特殊建機のブームとか)はミニチュアっぽさを残しているようにも見える。もしかして、樋口さんの意図なのかも。
そもそも第一作から(登場人物が水棲生物だと明言しているにもかかわらず、少なくとも)見る側は「象徴」という解釈だったのだから、別に(登場人物の一部が生物であることを意識していれば、それ以外は観客含めて)「災害」でいいじゃん、ということかもしれない。
ただ、災害映画としてしまうと、描けば描くほど「一人の死は悲劇だが、集団の死は統計上の数字に過ぎない(アイヒマン)」の罠に陥りかねず、この辺りが(自分としては)全般にクールさ(かっこいい、の意ではない)を感じてしまう要因かもしれない。(まぁ、それが、ゴジラのヒートとの対比だということであれば、言うことは何もない。)
かつて、いしかわじゅん氏がBSマンガ夜話で「読者は、写実的で細密な絵が「うまい」絵だと思っているが、漫画家はそれを「達者」と呼んで区別している。うまいとは、作者の意図を絵で表現できる(できている)ことだ」と言っていたが、そういう意味で本作は「リアルな」というよりは「達者な」映画なのかもしれない。
あと、口直し(笑)に是非、「デスカッパ2」をお願いしたい…。
(2017/07/15)
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エヴァに登場する実在兵器・補足について
先日、アンケート経由で、エヴァに登場する実在兵器についての補足情報を頂きました。有り難うございます。
(ずいぶん前に頂いたのですが、諸事情により更新が遅れました。申し訳ありません。)
ただ、頂いたのが「映画版の25話(REBIRTH/Air)」というのが、実は微妙だったりします。
というのも、当方のページは但し書きにあります通り、「オンエア版」のみを対象にしているからです。
これは「自分の目で確認したものだけを掲載する」をポリシーとしていて、実際それを行ったのがオンエア版のみ、という理由によります。
今となっては、残りの作品に目を通していくことが、正直しんどいです。今回のものだけでも、思ったより時間がかかりました。
(裏を返せば、エアチェックビデオの、あの荒い画面でよく確認したなぁ、と自分でも感心します。それだけ入れ込んでいたということか。)
ということで、今回はこちらに掲載させて頂くこととしました。ご諒解頂けましたら幸いです。
87式偵察警戒車まぁ、ウィキペディアにも専門のページができていることでもありますし、こちらは既にお役御免なのかなぁ、と思うこの頃ではあります。
名称
種類
メーカー
生産国
リンク
登場話
メモ: 87式偵察警戒車
: 装輪装甲車
: 小松製作所
: 日本
: 87式偵察警戒車 - Wikipedia
: 25(映画版)
: ジオフロントに突入した戦略自衛隊の装備車両。弐号機と交戦中に「ケーブルだ。奴の電源ケーブル、そこに集中すればいい」と指示する人物の背後に登場。
(注:ウィキペディア当該ページに、当方はノータッチです。作成にも編集にも関わっていません。)
(2014/05/31)
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最近のアニメ(2013年11月編)
<蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ->
例によって、原作は未読。
艦これ(より先みたいだけど)+ストパン+青の6号(オリジナル)+エヴァ(第8話他)といったところでしょうか。
わざわざ401ということは、いずれ青嵐も登場?
(個人的には、改装後の伊13型潜(青嵐2機搭載可)を希望したかった…)
<ガールズ&パンツァー>
ザッピングしていたら、たまたま第5話の再放送に当たって、始めて見ました。
「あれ、走りながら撃ってる」って思って検索してみたら…、やっぱりそうだよなぁ。(検索した範囲内では、特にセリフとかで説明があったということでもなさそうだし。)
また作画面でも、戦車特有の「のめる、のけぞる」が(アニメなんだから、やり過ぎてもいい位なのに)それほどでもなかった(ように見えた)こと等、特に戦車マニアを意識した訳でもなさそうで、この辺りが(戦車模型関連を含めて)爆発的にヒットした理由かもしれませんね。
(「けいおん!」で楽器がバカ売れしたのと同じ現象?)
追補:回を追うごとに、動きがそれっぽくなってきたような…(2013/12/14)(2013/11/09)
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最近のアニメ(2013年03月編)
<サイコパス>
設定的にはツッコミ処満載だったのですが、ドラマ的には(自分的に)「燃え」処満載でした。この辺が本広効果なのだろうか…
<ネオ・ウルトラQ>(アニメじゃないけど)
鳴物入りでのオンエアの割には、MM9の方が数段良かったです。
当初は、30分という時間の制約の所為かとも思ったのですが、MM9も30分だった訳で、必ずしもそうとは言えなそうです。
その意味で、最終話は30分であることを逆手に取った佳作だと思う。オリジナルの時代と異なり、様々な意味での「リアリティー」と、同時に「内面描写」が要求されるようになったことで、単純にストーリー展開だけ考えれば良いとはいかなくなり、結果、散漫な印象しか残らない仕上がりになった、のかな?
ちなみに自分は「南風原の背中にソーマが!のシーンは現実ではない」派。
もう一つ、「ヒカルの『お父さん』は、実はフタバ」派(名字が違うのは、離婚したでも隠し子でもその他でも可)。
折角、主人公を心理カウンセラーにしたのだから、各話は全て来訪者の夢や与太話(らしきもの)として始まり、最後はそれが本当に虚構なのか現実なのかが判然としないで終わる、とかすれば、「リアリティー」も「内面描写」も大幅に端折れると思うのだが。というか、いい加減「リアリティーも内面描写も、ついでに絆(注1)もクソくらえ!」って(言い方を変えれば、センス・オブ・ワンダー(注2)に特化した)作品が出てきてほしいのですが、まぁ、許さないでしょうねぇ、スポンサー筋が…
注1:絆そのものを否定している訳ではなく、営利を目的とした娯楽作品の売り物にしていいものなの?、という話。(2013/04/06)
注2:SFは「なんでもあり」と考えられがちだが、それはあくまでセンス・オブ・ワンダーを際立たせるためであり、センス・オブ・ワンダーの無いなんでもありは、単なる手抜きに過ぎない、と思う。
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最近のアニメ(2012年06月編・補足その2)
<氷菓>
なるほど、そういうことですか。まだまだ詰めが甘いな < 自分。
さて、「入須先輩は本郷を救うために動いた」という考えもあるようですが、自分はちょっと違う立場です。
今回の一件で、一番喜んだのは「入須先輩のお父さん」かもしれませんね。
- おそらく入須先輩は、誰も救う気はなかった。
- それは彼女が非情だからではなく、そういったものを超越したところにいるから。
- 彼女は(天性なのか教育の成果なのかは不明だが)帝王学をきっちり身につけている。
- つまり、重要なのは「クラスの統率」であり、「個々人の人間的な感情」ではない。
- なぜなら、彼女にとってクラスは「(やがて自身が継ぐであろう総合病院の)経営シミュレーションの場」にしか過ぎないから。
- 彼女は優れた「経営手腕」を振るい、クラスを破綻から回避させた、と。
(まぁ、いずれにせよ、最強なのは奉太郎のねーちゃん、には、なんの異論もありませんが…)
P.S.
全くの蛇足ですが、「奉太郎の提示した鴻巣説」は違うと思います。
(2012/07/07)
- 一度否定された説に極めて近いものが真相というのは、本編の出来の良さから言って不自然。(メタレベルの考察)
- 7人目がナレーターというのは、カメラマン説と同様の発想で、本郷的ではない。
- ザイルは「回想シーン」に出てくることになるが、これも本郷的ではない。(探偵役が言葉だけで解説しそう。ただし、犯人がザイルを回収し忘れ(!)ていて、そこから足がつく、という展開はあり得る。)
- 館に入る時に鴻巣が「なんだかいやな予感がする」と言っているのは、演出上不自然。(ただし、この辺が本郷の限界、または、現場のアドリブ、という反論はあり得る。)
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最近のアニメ(2012年06月編・補足)
<氷菓>
前回放送(第10話)で愚者編の決着がつかなかったので、少し述べてみます。
これまでの一連の流れを見る限り、氷菓のキモは「たった一つの真実に辿り着くこと」ではなく、「与えられた事実を合理的に説明する仮説を提示すること」にあると思うので、こういう(カメラマン説とはまた趣が異なる)トリッキーなのもありかと…まず注目すべきは、愚者編はミステリー(氷菓という作品そのもの。以下、本編)の中でミステリー(2年F組自主制作映画。以下、劇中劇)の謎を解く、というメタ構造になっている点です。
つまり、要求されているのは、実は「劇中劇の犯人は誰か?、ではなく、作者の本郷はどう考えていたか?、を推理せよ」なのです。
そう考えると、殺人事件の中核である「動機(怨恨であれ、シリアルキラーであれ)」を探るために必要な「人間関係」が全く語られていないこと、舞台となる劇場の物理的状況(密室を構成する要素の脆弱性や、見取図に記載されていない細部の構造等)が示されていないこと、一時間の作品といいながら、映像は6分程度しか提示されていないこと、ホームズで学んだといいながら、内容がホームズっぽくないこと、も説明がつく。次に、「本郷は10戒/9命題/20則を守っている」も同様で、「本編それ自体もその原則に則っている」を意味しているのです。
それらを踏まえて考えてみると…
入須先輩は、古典部(奉太郎)に「犯人は誰か?」を問うています。
しかし、8話冒頭シーンを見る限り、本郷は昏睡状態でも面会謝絶でもなかったので、「犯人は誰か?それだけでも教えてほしい」と問えば「○○」と、返事がもらえた筈なのです。
なのに、それをしなかった。なぜなら「それができなかった」からです。
つまり、「この時点で、本郷はまだ結末を考えていなかった」のです。
ザイルを用意させたり、7人目を探したり、と、それなりにアイデアはあったかもしれない。だが、それらが結実することはない、というのが入須先輩の最後のメールの意味するところであろう。入須先輩の巧妙なところは、「続きを書く」を「犯人は誰か?」にすり替えたことです。(ミステリーの常道であるミスリード)
そうすることで敷居を下げて奉太郎を追い込み、まんまと「続きを書かせる」ことに成功した訳です。(さすが女帝)
ま、いずれにしても次回(第11話)には明かされるので、楽しみに待ちましょう。(原作読めよ、というツッコミはなしで…)
本郷メモで二重丸の付けられていた、唇の捩れた男はホームズ(奉太郎)が推理を間違えた事件、白面の兵士はワトソン(える)が関与していないためにホームズ(奉太郎)が失敗した事件、三人ガリデブはワトソン(える)が負傷(泥酔)してホームズ(奉太郎)が慌てる事件、って偶然?(2012/06/30)
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最近のアニメ(2012年06月編)
今期は以下の一本だけ。(ちなみに「う〜・にゃ〜」は、オープニングを一回見たのみ。)
<氷菓>
例によって、原作は未読。
ライトノベルならぬ、ライトミステリーといったところでしょうか。(日常の至る所にミステリーあり、とか。)
奉太郎の頭の良さからすれば、本当に面倒くさいのであれば、もっとうまく逃げおおせるような気もするのですが、結局関わってしまう、というのは(「あとが続かないから」というメタレベルの話は置いておいても)、何か「隠された(本人も気づいていない)動機」のようなものがあるんでしょうかね。
(2012/06/16)
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最近のアニメ(2011年12月編)
<侵略!?イカ娘>
まぁ、いっか。
<UN-GO>
原作は未読ですが、あまり関係ないようですね。
あの設定なら、わざわざ「人ならざる者」を登場させなくとも、(風守のように)電脳と、あとはバイオだけで事足りると思うのですが、何か、おとなの事情でもあるのですかね。
まぁ、いずれにせよ、(別天王の扱いが竜頭蛇尾な点を除けば)會川昇作品は切れがいい…。
<輪るピングドラム>
結局(予想はついていましたが)、何がなんやらさっぱりでした(笑or泣)。
ビューティフル・マインドあたりからだろうか、統合失調症等による妄想をリアルな視覚映像として(観客に)見せる手法が定着してきて、今度は逆に、観客側が「これはサイキックリアリティかも」と、疑うようになり、それを更に逆手に取って、みたいなことが起きているのか。「分岐する宇宙(平行宇宙)」は、SFの古典的テーマの一つですが、最近のひも理論によると、この世界は最低でも10次元から成っていて、3次元+時間以外の次元は、小さく折り畳まれているそうな。
ウテナの場合は「そういう世界です」的作り込みがあったようにも思えるが、今回はもっと意図的にあいまいにしている感じがする。
つまり、この折り畳まれた次元の中に平行宇宙があるとする考え方も出来るようなので、「運命の乗り換え」は次元間の移動であり、生存戦略のシーンや眞悧関連のシーンは次元間の狭間(遷移部分)という解釈も……って、相当無理あるか…。
折り畳み、というのは相対的なものなので、彼らからみれば、我々の次元が折り畳まれているように見えるかもしれない。スケジュールがタイトで、もし最終話が間に合わなかったら監督が出演して釈明することも考えた、というスタッフ裏話も出ているようですが、これって、エヴァのデジャヴですよね。なんかもう、ネタと化しているんでしょうか。
また、いくつかの次元は共有されている、とすれば、我々の世界とよく似て非なる世界、という可能性も高そう。
(2012/01/01)
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エヴァ・破
シュタゲが、だんだんエンドレスエイトに見えてきた…
は、さておき…、地上波で、破、見ました。以下、順不同の雑感など。
注)劇マク:劇場版 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
- 月作業船とミサトの携帯着信は…
Wikipediaにも載っている。ちなみに、SIDは見つけられなかった。あと、着信はマンかセブンだと思って見てた。- エヴァ輸送機が、B-2っぽくなってた。
直援機はF-15…ではなく、Su-27(Su-33)のようだ。(だとすると、TV版を正しく継承している。)
ついでに記しておくと、加持がトンズラに使った機体は、ベリエフ A-40 アリバトロースのようだ。- ユーロ空軍のエースで大尉
ってことは、5機以上撃墜してるってこと?(単なる比喩的表現?)
大尉、というのはキャプテン・スカーレットがらみ?(キャプテンは、陸軍/空軍大尉または海軍大佐。)- 日本海洋生態系保存研究機構の沈殿池が、セフィーロートの樹。
- トウジの妹初登場。
邪推委員会では「エヴァにはパイロット近親者の魂が封じ込められている。それ故、エヴァはパイロットを選ぶ」が、ほぼ定説化していた。TV版では、この説を裏付けるようにトウジの妹の生死が曖昧にされていたが、トウジがパイロットから外された時点でその必要がなくなったという事か。
- PCは、ミサトがレッツノート、マヤちゃんがタフブック、と思ったら、パナソニックが協力企業に。
- 作画は、全般に遊びが少ない?
第8使徒襲来シーンなんか格好の場面と思って、迎撃メカのミサイルあたりを注目して見てたが、特に何もなかった感じ。(劇マク(注)のクライマックスで、輝のバルキリーが発射したミサイルの中に缶コーラが混じっていたのは有名。)
- 第9/10使徒戦闘シーンでの挿入歌が「?」
血なまぐさい場面なので、敢えての演出だとは思うが、個人的にはちょっと…。
(劇マク(注)へのオマージュ…ってことはないよねぇ…)
- ぱっと見、ストーリーの変更点に目が行きがちだが、TV版では、セカンドインパクトによる打撃から十分に立ち直れていない、ように描かれていた「世界」が、生態系機構が成果を上げてる(っぽい)点や、何より月面に進出している等、十分に機能している、ように作り替えられた点が大きいかと。
「作品の背景設定は、時代を反映する(時代の逆となる事が多い)」とは、昔から言われているが、TV版が企画された1994年頃(既にバブルは崩壊していたが、時代の空気としてはまだその余韻を残していた。)と、破が企画された2006年頃の違いが現れている、という事か。
- 全体の印象としては、とにかく展開が急で、TV版を知ってないと何がなんだか分からないかも。(どうせみんなTV版で予習してるんでしょ、というスタンスか。もしくは逆に、TV版へ誘導しようという狙い?)
(序破急の)破だから、という話だとすると、「Q」はいったいどうなる事やら…。
また、「消失」とは正反対の作りだけど、やっぱりこっちの方が大衆受けはいいのだろうか。
(2011/09/10)
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最近のアニメ(2011年08月編)
シュタゲがどんどん重くなっていくので、どうしたものかと…って、まぁ、結局最後まで見るんですけど…
<猫神やおよろず>
op(特に歌詞)いいですね、神曲との評価も頷けます。
とりあえずはこんなところかな。
<ダンタリアンの書架>
これガイナックスなんですね、op見て初めて気付きました。
原書の「メカニズム」についての言及がないに等しいので、ちょっと期待した方向と違うかな、という気がしていますが、今後どうなるのでしょうか?
いずれにしても「沢城みゆき劇場」としては十分楽しめますが。
とりあえずはこんなところかな。
<輪るピングドラム>
紹介文が「あのウテナの幾原監督が〜」ってのばっかりで、いや、他にも作品あるだろってツッコミ入れてたのですが、見てみたら、こりゃ確かにウテナですな。
ちなみに、陽毬役の声優さんの声(質)は、個人的には好きです。
一方、いわゆるバンク(生存戦略、の、あの部分)が3Dベースで大幅にパワーアップされてますが、個人的にはあまり好きではありません。
「さすがの猿飛」が時々、大廻り込みをやっていたが、あれは人が手で描いていたがために、(正確さでは3Dに全く叶わないものの)ある種、呪術的/土俗的パワーが宿っていた(と考えている)。とりあえずはこんなところかな。
(2011/08/20)
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涼宮ハルヒの消失
WOWOWで「涼宮ハルヒの消失」見ました。(今回が初見。なお、原作は未読)
MAG・ネットと丸被りで、どっちを取るか悩んだが、結局、MAG・ネットはビデオで撮ってキャプすることにした。キャプ持ってないけど…。(総合になって、リピート放送がなくなったのは痛い。)「長門を愛でる映画」だと言うことはよく分かったが、それはさておき、
ってことで、まだまだ続く、で、おk?
- よくある「総集編」とは異なり、TV版の一つのエピソード(IとかIIとかを一纏めにしたもの)相当という位置付けか。
- 内容的には、
- あれだけ理不尽なことを経験し倒している筈なのに、導入部でのキョンの慌てぶりがしっくりこない。
(世界の中心だと思い込んでいたハルヒが突然消えたことは、まさしく「想定外」だった、ってこと?)
- ハルヒが、いきなり行動的になるのもしっくりこない。
(つまりはキョンがトリガー、ということ?)
- オチの部分がよくわからん、と思って調べてみたら、どうも「陰謀」とやらで、全て明かされるらしい。
(ラストのモノローグで、キョンが二回目を自覚していることは確かだが、いつ知ったのだろう。古泉は全て諒解しているようだから、彼から聞かされたのかな。)
- TV版第一期エンディングの鍋をつついているカットは、本編では見当たらないと思っていたら、ここに繋がる訳ね。
- シーン/カットにたっぷり時間を取っている。これはいい。
上映時間の割には、特段長尺物を堪能した気にもならない(個人の感想です)のは、その所為と思われる。
裏を返せば、他の多くの(日本製)作品は、この分量の内容を半分程度の時間で語っている訳であり、そのことに違和感を感じないことの方が、むしろ吃驚すべきなのかもしれない。
<タイムトラベルについて>
本編とは直接関係ありませんが、TV版やシュタインズ・ゲートなんかも踏まえて…。
これまで、個人的には、タイムトラベルは矛盾が多すぎて実現不可能、と考えていました。
が、ふと、タイムトラベルが「特定の物体の、時間軸に沿った移動」ではなく、「(特定の物体を世界から切り離した上で)時間軸を巻き戻す」のであれば矛盾しないかも、と気付きました。
つまり、過去に遡って特定の物体が出現しても、そこからの未来は(その時点では)存在しないことになり、特定の物体を含んだ未来が新たに始まる訳です。(その時点で世界が分岐する、としてもいいが、オッカムのカミソリに拠れば、クリアされるとした方が合理的か。)
物体を世界から切り離す方法は、ブラックホールによる特異点あたりがキーになるかもしれません。
時間軸を巻き戻す方法は、そもそも時間が存在することの物理的証拠は、エントロピー増大の法則に集約される訳だから、ここをクリア(減少、というよりは逆トレース?)できればなんとかなるかも。(全宇宙規模である必要はない。局所的であっても矛盾は生じない筈。たぶん。)
ただし、この考えだと、未来へは「積極的に」行けないことになります。即ち、長門がやったように、「(特定の物体を世界から切り離した上で)ただひたすら待つ」という消極的方法だけが可能となります。
(2011/05/14)
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最近のアニメ(2011年05月編)
<シュタインズ・ゲート>
まだ途中ですが、あの、lainとも通ずる(同じ、という訳ではない)ところが感じられて、吉。
過去のパソコンがキー、については、例えSERNの肝いりとはいえ、一般の工業製品である以上、仕様(書)は残っているだろうから、機関(?)側は勿論、ガジェット研の連中でも再現は可能な気が…。
実は、一部のロットの内蔵ソフトorハードに(記録に残らない)バグがあって、それがキーになっている、とかだったら、特定の個体でなければならない理由にはなるかも。あと、固有名称の多くがモジリの中、実名と思しき箇所がいくつか出ているようなんですが、これってタイアップとかあるのかな。
追補:…って思ったら、エンディングにしっかりクレジットされてましたね。(2011/05/14)<デスカッパ>(アニメじゃないけど)
随所にちりばめられたパロディ(オマージュ?)といい、作ってる本人は楽しくてしょうがないだろうなぁ、というのがひしひしと伝わってくる反面、それが心地よいのは、庵野さんや原田監督と同世代の人だけなんじゃないのかなぁ、という感がないでもない映画。
これ見よがしのピアノ線はツボだけど、あのファイヤーはいただけません。本物の火炎でなくちゃ。
(まぁ、消防法とかいろいろあって、今では難しいのかもしれないが。)
(2011/05/07)
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